病理
角膜アルカリ外傷に対するPPAR点眼剤の効果
Peroxisome Proliferator-Activated Receptor (PPAR)は眼科ではあまり馴染のない薬剤ですが、内科では脂質異常症や糖尿病に対する薬剤として広く知られております。PPARはそれ以外にも抗炎症作用など様々な作用を有することが報告されてきており、注目を集めています。
そこで当教室では解析人体病理学教室と連携して角膜アルカリ外傷モデルに対するPPAR点眼剤の効果を病理学的に研究しております。PPARの角膜創傷治癒促進や抗炎症、抗新生血管作用などを病理学的に解明し、治療への応用を進めています。また、低真空走査型電子顕微鏡(low-vacuume scanning electron microscopy;LV-SEM)という一般的な電子顕微鏡に比べ、非常に簡便で立体的な観察が可能になる装置を有しており、そちらを使った観察も積極的に取り入れています。